コラム
Column

めっき加工の現場から、技術や品質へのこだわり、業界の最新動向などをお届けします。
現場の声や知見を通じて、エルグのものづくりを深掘りするコラムです。
2025.07.01
鉄鋼の弱点とめっき
「めっき」って何故必要なのか、知ってる?
「めっき」は、鉄のようなサビやすい素材をサビから守ったり、素材の弱点
を補ったり、素材の見栄えを良くしたりのために使われて、「めっき業者」は、まるで魔法使いのように様々な業界の技術者の皆さんの期待を背負って日々頑張っているんです。
『彼(敵)を知り己を知れば百戦殆からず』 敵、、、素材は敵ではありませんが、まず、めっきが必要な素材がどのようなものであるか知ることが、めっき処理においてとても重要です。
それは、同じ鉄鋼部品でも、銅合金でもその用途によって使われる素材が違うから。
簡単に、『これにニッケルめっき付けて』と言われても、そう簡単にいかないのがめっきなのです。
では、めっきを語る前に素材について、調べていこうと思います。
まず、めっきの依頼で、一番多いのが、やっぱりサビやすい「鉄、鉄鋼部品」。
一般に使われている鉄は、Feの他にいろいろな混ぜ物を入れて、硬さとか粘りを出していて、これを、「硬度と靭性」って言うんだけど、鉄鋼部品の用途によって少しずつ変えて目的にあった素材を作っている訳です。

でも、厄介なことに、この硬度と靭性って反比例の関係にあって、どっちかが高いともう片方が低くなってしまうから、鉄鋼って色々な種類があるんです。
そのほか、耐腐食性、耐摩耗性、耐熱性、耐薬品性、耐低温脆性なんかも考慮しないとならない訳です。
いわゆる、純鉄は炭素の含有量が0.02%未満のもので、鋼は、炭素を0.02~2.14%、その他、微量のマンガン、りん、硫黄なども添加して性質を変えているのです。
鉄鋼の種類は、SS材、SK材、SC材、SPC材のような種類が沢山あるのだけど、SS材はお安くて汎用性が高いんですけど、溶接が苦手な鋼材です。

また、SK材硬くて摩耗に強い鋼材で、SC材は、強度があって熱処理にも強いので、精密機械などに使われます。
あと、SPC材ですが0.4~3.2mmの薄板で、柔らかく伸びやすいので、加工や成形にてきしていて、プレス加工がしやすい鋼材ですが、酸化しやすいので加工後には塗装やめっきが必要になるのです。
各鋼材の代表的なものを次の表にまとめておきますね。


お問い合わせ
Contact
お問い合わせフォームはこちら
お電話でのお問い合わせ
0274-62-2421
営業日カレンダー