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めっき加工の現場から、技術や品質へのこだわり、業界の最新動向などをお届けします。
現場の声や知見を通じて、エルグのものづくりを深掘りするコラムです。

2026.05.21

アルマイトについて

アルマイト(アルミニウムの陽極酸化処理)は、アルミニウムを陽極電解処理することで人工的に酸化皮膜を生成させる処理です。
アルミニウムの耐食性、耐摩耗性の向上、装飾やその他の機能を付加することを目的として行われます。

アルミニウムは、錆びにくい金属と思われていますが、イオン化傾向が大きくて水や酸素と反応しやすいのです。
それは、アルミニウムの表面はとっても薄い酸化皮膜(アルミナ:酸化アルミニウム)に覆われているからです。
アルミナは、化学的に安定している物質で酸素や酸などの液体にも強く、それ以上の反応の進行はありません。
ですが、アルミナ皮膜は、2nmほどの薄さなので、実はとてもキズ付き易く、環境によっては錆びてしまうこともあります。
なので、アルマイト処理が重要になってくるわけです。
アルマイト酸化皮膜の厚みは、5~100μmほどで、中心に細い孔が開いた六角柱が規則的に並んだハニカム構造をしています。

アルマイト処理には、白アルマイト、黒アルマイト、カラーアルマイト、硬質アルマイトがあり、それぞれの特徴は、

白アルマイト

最も一般的なのがこの白アルマイトで、厚さは5~10μmです。着色しないので、アルミ本来の白っぽい皮膜が出来ます。

カラーアルマイト

赤や紫、白、黒などの着色が出来ます。
アルマイト処理直後に行う「染色」という後処理で、アルマイト皮膜の細かい穴に着色料を吸着させて着色します。
また、「電解着色」では、アルマイト処理後に二次電解処理を行って、アルミ以外の金属粒子を電着させて、シャンパンゴールド、ブラック、ブロンズのような色調を得ることも出来ます。

硬質アルマイト

耐摩耗性を目的としたアルマイトです。10~100μmの厚さがあり、とても硬い皮膜です。ンやシリンダーなどの摺動部品や、耐衝撃性も期待出来るので、飛行機や自動車にも利用されています。

また、アルマイト皮膜には微細な孔が存在しており、空気中の酸素や他の化学物質と反応しやすい状態なので、そのままでは耐食性が悪く腐食や変色が発生してしまいます。
封孔処理をしていないアルマイト皮膜に素手で触れると指紋が残り、簡単に落ちないのはこのためです。 なので、アルマイト処理後には、封孔処理が必要になるのです。

陽極酸化処理は、アルミニウムの他にチタンにも行われます。
この処理によってチタンの耐食性と耐摩耗性を大きく向上させることができます。
また、陽極酸化チタンは、アルマイトと同様に色を付けることができますが、アルマイトの染色のような染料は使用しません。
電圧や処理条件によって酸化皮膜の厚さを調整し、光の干渉現象を利用することでブルー、ゴールド、パープルなどの色彩が得られます。 チタンの発色は、追加の化学的な処理が無く、環境に配慮した処理なのです。

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